くじらの金魚

大学生のブログ

怠け者

怠けている とは

子どもの頃から体力がない。学校は出席日数との戦いだったし、同級生よりも疲れやすくて、長く寝ないと動悸や眩暈、吐き気に襲われて所謂寝不足状態になる。歩くことは人より出来なくて階段じゃなくてエスカレーターを使いたいし、点字ブロックの上を歩けば疲れて足がもつれて転ぶ。
食事をしようにも、食事も消化も体力を使うから頑張って人並みに食べる。頑張ってお菓子とか高カロリーなものを食べてもインスリンが少ないのか全然太らない。痩せたくもないのに痩せてメニエール病が治らない。
勉強するのも疲れるから人より勉強時間を取れない。朝起きて、家を出るまでにする着替えるとか、化粧をするとか、傘を入れるとか、そういうことに疲れて家から出られない。
何もしなくていい日はベッドから出ずにスマホをずっと触っている。頑張って起きて、洗濯をして、お風呂に入る。それだけでかなり疲れる。
こんな疲れることを人間やってしかも仕事までしてんの!?!? 週5出勤!?!? と“普通の社会人”のハードルの高さにびっくりする。

まぁこんな感じで何も出来ず、鬱は加速し、体力がないので眠れず、太るために頑張って、太れなくて今。

最初に受診した精神科は「怠けているだけ」と半減期が短くて軽い症状の患者に投与される薬が処方された。半減期が短くて依存症になるのが目に見えていたので薬をもらいに行かず、別の精神科に電話をかける。
初診は3ヶ月待ち。3ヶ月待っている間に最初に行った精神科の医師が性犯罪で逮捕された。
次の精神科を受診。
初めてうつ病のアンケートに答える。正直に答えたらめちゃくちゃうつだし死にたい人だな……と自分を客観視する。
アンケートに正直に答えて看護師さんに話をする。医師とも今までの病院と比較して長く話す。

見た目は五体満足。痩せている以外、何か病気であるようには見えない。眼鏡はかけているけれど、現代において眼鏡は「ああ目が悪いんだなぁ」くらいで補正視力によって車の免許も取れるらしいし、生きる上で不便とはみなされない。車椅子に乗っているとか、酸素を持っているとか、そういう納得してもらえる風貌をしていない。肌が白いのは外に出てないだけだけど、日焼け止めもある今インドアな人とか日焼けに気をつけている人くらいだ。

頑張れば怠け者が治るとはなんだろう。
朝早く起きる? 眠れなくても活動する? 30分おきにトイレに行って吐きながら生活をする?
頑張っても出来ない、怠けているのは健康な人にとって客観的に的確な表現になるのだろう。
「自分は出来るのに、何故できない?」「普通は出来る」
多分そんな感じ。

喘息患者がマラソンを走れなくても頑張れとか怠けているとかは(一部を除いて)言われない。言う人たちは病気に理解のない人たち。

私は手先が器用で出来ることは人より多かったし、同級生が小学校のテストで100点以外取るのが意味わからなかったし、算数のテストで計算も何もなく空欄の人が分からなかった。「何故できないの?」

私は小学生じゃなくて大人だし、たまたま勉強する環境に恵まれた人間だと自覚している。
そういう人がいるのを分かっているし、自分も眼鏡がないと文字は読めない。
自分の出来ないを許して、他人の出来ないを許容するとイライラしなくなったし多分いいことなのだと思う。
スーパーでレジに通すときに惣菜のパックが開いてしまってもそういうこともあるか、とかで怒らない。怒られている人と怒っている人を見ると可哀想にと思う。
怒ってもミスがなくなるわけじゃないのをみんな分かっているはずなのにという傲慢さ。それでも怒ってしまう人だっているだろうに。

今通っている精神科では怠けているとは言われない。
だけど、言われる場所がまあまあ遭遇し、逃げられない場合も多い。
怠けていると言われたらなんかやっぱりイライラする。怠けているから、やらないからこうだから。やっていたらもっと出来ている、みたいな。私の能力はそんなに高くないしやったところで出来ないかもしれない。やっていない能力を高く見積もられるほど、出来た人間ではない。

人に迷惑をかけ続ける人生、無害な人になりたいと思っている。